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ロシア人の方が積極的に新潟へ

日本のロシア極東への関心が低いことは、ロシア人も良く知っている。日本人が来ないのなら、自分たちが日本へ行く、そのようなロシア側の姿勢が最近見られる。

ある日、ウラジオストク新聞とテレビ局の会長でもあるバクシン社長に、「あなたが、新潟に行かないと交流は進展しないですよ」と、強引であったが伝えた。

新潟に戻るなりファックスが入った。「先日の会談の内容を実行します。新潟日報より招待状を出してほしい」、という内容であった。また、新潟の新聞社とテレビ局を訪問したいとも加えてあった。先日、この来県は実現し、新潟での訪問の目的を十二分に果たし帰国された。やはり直接に顔を合わせることで、互いの温もりが伝わり、言葉以上の交流ができたように感じている。

また、この5月の連休中、新潟市内でロシア人を多く見なかっただろうか。ハバロフスク地方で一番大きな銀行である「ダリコムバンク」のスタッフ総勢39名が新潟に十日間滞在して研修を行い帰国した。

同社の副社長は、ヨーロッパの銀行から取引のオファーはあるが、実際にハバなどの企業が取引をしているのは、日本や中国、韓国などの企業。その中でも、日本とのビジネスを発展させたいと考えている。今回、スタッフが日本に滞在し、日本を知ることで企業交流が発展できる」と、来港の目的を語った。

ロシアの経済の好転と日本との交流拡大に対する期待感がこのような姿勢となって表れている。まだ、ロシアとの経済交流にはハードルが多いが、お互いの顔の見える交流をもう一度はじめることから、何かが生まれてくるように思うのだが。

2002/05/20 JSN 田代雅章

※この記事は、新潟日報紙の「環日本海情報ライン」2002年05月掲載の記事を転載したものです。

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