先日ロシア国内を飛行機で移動した時の事、数年前とは比較にならないほど良くなったサービスに大変驚いた。国内便では大抵飛行時間に関係無く簡素な機内食で済まされるのだが、私が乗った便では珍しく温められた肉料理が出てきて感心した。
また、スチュワーデスの乗客に対する細やかな対応も、非常に好感が持て、大柄で無愛想と言われるステレオタイプのロシア国内線スチュワーデスの影は微塵も感じられなくなった。そして驚きだったのが次のサービス。スチュワーデスよりアナウンス。
「本機ご利用のお客様へビックなプレゼントです。抽選で1名のお客様に無料航空券をプレゼントいたします」「今回のラッキーナンバーは×番×席にお座りのお客様です!」
私が乗った便だけなのか、この会社が扱う便すべてなのか定かではないが思い切った事をするものだと感心した。
しかし到着後、未だ変わらぬロシアを目の当たりにすることになる。ウラジオ到着後、預けた荷物を受取カウンターで待っていると、見覚えのあるスーツケースがカッポリ蓋をあけて出てくる・・・。
最近は少なくなった盗難だが、国内便に限っていえば未だ根絶できていないようだ。変わるロシアと変わらぬロシア、業界全体のレベルアップまではまだまだ時間がかかりそうだ。
2000/02/07 JSN 菅原 専
※この記事は、新潟日報紙の「環日本海情報ライン」2000年02月掲載の記事を転載したものです。