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業者を通さず日本人と交流

最近、また日本の週刊誌に日本人男性とロシア人女性の「国際結婚」が話題となっている。
この週刊誌によると、「最近は、日本のエリート男性たちがロシア人女性との結婚をを望んでいる」と書いてある。ある日本の国際結婚クラブでは、会員登録しているのが 日本を代表する超一流企業のビジネスマンばかりというから驚く。

一昔前、日本の農村の嫁不足が問題となり、東南アジアだけでなくロシア人女性との結婚を斡旋するビジネスが日本のマスコミなどに華やかに紹介された。では、今ロシア側はどうなのか。本当に日本人男性と結婚を望んでいるのだろうか。ウラジオストクにある国際結婚斡旋業者から話しを聞いてみた。

A社の30歳代半ばの女性社長は、「日本人男性と結婚を希望するロシア人女性は非常に少ない」という。アメリカ、カナダ、ニュージランド、オーストラリアなどの男性との結婚を希望するロシア人女性は多いが、日本人とは少ないと同社長は話す。

この社長の説明では、「日本はアジアであり文化、伝統、宗教も私たちヨーロッパ人とはまったく違う」と、同居のむずかしさを強調した。しかし、中には日本に滞在することが目的で、結婚してもいいという人がいるのも事実と話す。また、B社の社長は、日本語を話す20代後半の青年実業家タイプ。

この会社は1992年に日本側の提案によりビジネスを始め、国際結婚のほとんどがロシア人女性を日本側へ紹介している。ここでも「最近は、日本側からの問い合わせが減少している」と社長は顔を曇らせた。

これらのことから推測すると、日ロの「国際結婚」は斡旋業者を通さずに増えているようである。これは、両国の距離的な近さとそれによる個人レベルの交流が年々盛んになっていることにも理由がありそうだ。

また、在新潟ロシア領事館でも「国際結婚するために書類を要求する人が、日本全体で年々増えているのは事実」と話している。

1999/08/27 JSN 釈囲美法

※この記事は、新潟日報紙の「環日本海情報ライン」1999年09月掲載の記事を転載したものです。

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