JSNトップページ > ロシアな日々 > ウラジオ短信

ウラジオ短信

子供のように大はしゃぎ!

私の参加したツアーは、中ロ国境の町、 綏芬河から次の目的地ハルビンへと列車で向かった。ハルビンは、帝政ロシアが19世紀末に建設した都市である。今でも至る所に帝政時代のロシア建築が残っており、中国にいながらもヨーロッパの異国情緒を感じさせる街である。

ここでも年々ロシア人の観光客が増えており、中国の国際旅行社のヤン社長は「1ヶ月、1500人のロシア人がハルビンを訪れている」と話した。また、ロシア人の中国旅行も多様化し始めて、ハルビンから北京、香港や東南アジアまでのルートもできている。

綏芬河は、買い物が目的でロシア人が大挙訪れるが、ハルビンに来る目的は保養と観光である。私たちのツアーのロシア人は、ジェットコースターやボーリング、 ウォータースライダーなどに子供のように無邪気にはしゃいでいた。

連日、夜はディスコである。入場料は150元(約2200円)、中国人の平均月収450元(約6500円)というからディスコは一般の中国人には高い。そのため、どこのディスコもロシア人客で埋まっていた。

この中国への旅行ブームの要因は、80年代後半からの中国の都市の解放、観光のビザ無し渡航、中国の経済成長でロシア人が消費物資を手ごろな価格で買えることが挙げられる。

また、旧ソ連時代の保養地は外国(CIS)となったこと、そして国内の旅費のほうが高いという事情のは日本と同じである。

1997/10/06 JSN 田代雅章

※この記事は、新潟日報紙の「環日本海情報ライン」1997年10月掲載の記事を転載したものです。

<<ウラジオ短信一覧へ戻る



page top