ウラジオストクではコンピュータを専門に販売している会社が30社ほどある。各社が1ヶ月に約50台販売しているというから、ウラジオ市内だけで月間1500台売れている計算になる。
主流はデスクトップ型だ。ノート型は値段が高いことから買う人がまだ少ない。デスクトップ型はほとんどが台湾で生産されたもので、それを販売するメーカーが自社のブランド名で売っている。
ロシアの「ビスト」というメーカーもあるが、知名度が低いことと、本社がモスクワにあることから極東での販売には力を入れていないようである。
コンピュータの使用目的は、「電子メール」にあるようだ。ウラジオとモスクワの時差が7時間もあり商談が電話だけでは難しい。それに電話代も高騰している。企業だけでなく、一般の市民も電子メールを使いたいと話している。
ウラジオ市内にある小児科病院では、電子メールで外国から専門的なアドバイスを受けている。これはアメリカのタコマ市の慈善団体が同病院にコンピュータを寄贈して可能となった。
極東大学では、コンピュータ室を学生に開放し、使い方のわからない学生には指導官が親切に教えていた。ここではIBMのコンピュータを使っており、アメリカの進出の速さに感心した。ロシアのマスコミや企業もホームページを開設しているので見るのも面白い。マスコミも最新の情報を提供している。
1997/05/19 JSN 田代雅章
※この記事は、新潟日報紙の「環日本海情報ライン」1997年05月掲載の記事を転載したものです。