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燕・三条の金物に人気集まる

10月24日から28日まで、ウラジオストクで「環太平洋消費物資展95」が開催された。新潟からも数社が参加した。

今回の見本市で気がついたことは、一般の入場者に比べて企業の代表者が少なかったことだ。一般の入場者について言えば「展示物を個人的に売ってくれ」というのがほとんど。

「このあたりで最初に開催された見本市の多くが最終日に展示物の一掃処分をやるものだったので、市民は見本市と展示即売会を混同してしまった」と、知り合いのロシア人は解説する。

それはともかく、展示物で人気があったのは燕・三条の包丁とプラスチック製の物干しである。ロシアのナイフは絵本にも出てくるような代物なので、日本製の包丁はちょっとした芸術品にも似て大人気だった。

刃の入った包丁を見て「これはカタナやワキザシと同じ製法か」と質問するロシア人もいた。物干しは「便利だし、贈り物にもよい」と女性に人気だった。

意外に評判が良かったのはみそ。日本のしょうゆはあまりにも有名で、これまた「売ってくれ」コールが殺到し、一緒に試食させたみそも「おいしい」と評判だった。

いささか、みさかいない気もするが、これは「日本製品は安心」という意識をロシア人がまだまだ持っていることの表れだろう。

1996/11/05 JSN 釈囲 美法

※この記事は、新潟日報紙の「環日本海情報ライン」1995年11月掲載の記事を転載したものです。

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