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ロシア一般家庭の紹介

ウラジオストクのミハイロフさん一家紹介

夫/ニキータ(39歳) 警備員
妻/レーナ(35歳 建設会社マネージャー
娘/マリーナ (7歳) 

 レーナとニキータは電車の中で知り合った。その年、レーナは大学の最終学年で、卒業試験の準備も兼ねて、休暇で帰省していたパルチザンスク市の両親の実家から、ウラジオストクに戻るところだった。またニキータも同様に、スモリャニノボ(註:パルチザンスク市とウラジオストク市の間にある町)の両親の実家に帰省した帰りだった。

 二人は帰りの長い道中、おしゃべりをして、電車がウラジオストクに到着後、ニキータはレーナを学生寮まで送っていった。そして、デートの約束をとりつけた。二人は一年半交際をつづけ、結婚した。

 二人は当初、アパートを借りていたが、後にニキータのおばあさんの家に引っ越し、現在でもそこに住んでいる。おばあさんは5年前に亡くなり、その家を孫に遺した。おばあさんの住んでいたアパートは大きな3つの部屋からなり、オカトワヤ地区にある。市の中心部からは少し外れているが、近所には店舗や幼稚園、学校が揃っており、ミハイロフ一家はこの地区を気に入っている。

 ニキータは警備会社で警備員として働いており、月に2万ルーブルの収入を得ている。レーナは年末まで建設会社のマネージャーとして働き、1万8000ルーブルを受取っていた。家計の支出は主に食費(約1万7000ルーブル)と公共料金(約4000ルーブル)からなっている。職場に通うのに、レーナは何回か交通機関を乗り換える必要があるため、交通費が大体1000ルーブルかかる。また娘のマリーナが通う絵画教室とダンスサークルの月謝として、月に1500ルーブルかかる。残りのお金はその都度、生活必需品の購入に充てられているが、多くのロシアの家庭同様、ミハイロフ一家もまた、毎月小額の貯金を心がけている。

 レーナは昨年末、今の職場を退職する事を決めた。というのも、会社の経営陣が交代し、新しい上司との関係をうまく構築できなかったためだ。新しい上司は就業時間が過ぎてからミーティングを行うようになり、学校に通うようになった娘の世話をしたり、勉強をみてやったりしなければならないレーナは、しばしば遅くまでひきとめられるようになった。

 会社ではレーナの他にも何人かの同僚が辞める事を決めた。レーナは、それが本当に必要だというのであれば、残業も構わないと思っているし、今迄にも幾度となくそうしてきた。しかし定期的なミーティングを就業時間終了後に設定するのはおかしいと彼女は思うし、更に、会社の幹部は遅刻する事がしょっちゅうで、スタッフは長時間、待つ事を強いられている。

 新年の休日が終わり次第、レーナは新しい職場を探し始めるつもりだ。レーナが学校で専攻したのは化学だが、これまで様々な分野の職場で働いた経験を持っているので、自分にあった、満足のゆく給与が得られる仕事を見つけられると考えている。

ウラジオストク市中央広場

 一家は新年の休日をウラジオストク市内ですごした。中央広場では新年のモミの木飾りと、滑り台が幾つか設置されていた。一家によると、今年の広場は昨年ほど華やかなものではなく、祝日の賑わいに欠けていたという(昨年はもっと、美しい雪像や、イルミネーションや、花飾りにあふれていた)。しかし小さなマリーナは大喜びで、滑り台で遊んだり、ポニーに乗ったりした。彼女は沢山の新年のプレゼントをもらったが、中でも両親から贈られた、立派な絵具セットは格別お気に入りだ。マリーナは学校の絵画教室に通っており、毎晩、家でも絵を描いている。

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