夫/イワン(48歳)鉄道技師
妻/オリガ(38歳)看護師
長男/エフィム(20歳)大学生
長女/マリーナ(10歳)小学生
ロバノフさん一家はウラジオストク郊外にあるウグロボエ村の一軒家に住んでいる。家を購入した際には部屋数も少なかった。というのも、当時は個人向けの住宅は建築セイゲンが多く、近隣と同じような大きさと間取りにしなければならなかったのである。しかし5年前、イワンは増築の許可を取得し、1年間かけて自らの手でベランダを作り、2階を増築し、部屋数を増やしたのである。このおかげで、家族がそれぞれ自分の部屋を持つことができた。
一家はお世辞にも収入が多いとはいえないので、節約しながらつつましく暮らしている。野菜は自家栽培で、保存食をたくさん作る。収穫の秋には、一家総出でキャベツやキュウリ、キノコなどさまざまな種類の瓶詰めを作るのである。ウサギやニワトリを飼っているので、肉や卵にも困らない。イワンは狩りのライセンスを持っており、友人たちと狩りに出掛けてはイノシシや野ウサギを仕留めてくる。息子のエフィムも子供の頃から父親に連れられて狩りに出掛けている。一家は狩猟犬として2匹のライカ犬と、スパニエルを飼っている。
鉄道技師として働くイワンの月給は1万8000ルーブル(約7万2000円)。妻オリガは、村の病院で長年看護師をしている。今年から少し昇給し、月に約8000ルーブル(約3万2000円)の収入を得ている。
エフィムは自宅からウラジオストクの大学に通っている。専攻は道路工事・管理。通学に時間が掛かりすぎるので、普段はアルバイトは出来ないが、長期休暇になると父の職場で働いている。イワンはコツコツと貯金するタイプで、その金で一昨年はパソコンを、昨年末にはホームシアターセットを揃えた。
一家の収入は月にだいたい2万6000ルーブルで、電気代が2000ルーブル、食費が3000〜5000ルーブル。家畜のえさや、燃料となる炭やまきは半年に一度まとめて購入する。一家は最低でも月6000ルーブルを貯金して、万が一の支出に備えている。(2006年01月)