夫/アレクサンドル(47歳)森林管理局勤務
妻/アナスタシヤ(45歳)会社事務
長男/ニコライ(23歳)大学生
長女/エレーナ(22歳)大学生
イワノフさん一家はウラジオストク市の中心部から約30kmほど離れた郊外に住んでいる。一家は、煉瓦造りの2階建ての一軒家に、もう一世帯の家族と同居している。アレクサンドルは、ウラジオ森林管理局の職員で、古いロシア製ジープに乗って担当区域を毎日パトロールし、火災や不法伐採を監視している。月給は7000ルーブル(約2万8000円)。アナスタシヤは中国と取引している小さな商社で経理を担当している。月給は約6000ルーブル(約2万4000円)である。
長男ニコライはウラジオストク国立経済サービス大学の大学院で数学とコンピューターテクノロジーを専攻している。彼はまだ大学院生だが、学部で講義を受け持っている。奨学金450ルーブル(約1800円)の他に、講義料として月に1800ルーブル(約7200円)受け取っている。これ以外にも、家計を楽にするために、空いた時間に民間のコンピュータ会社でアルバイトをしたり、数学やコンピュータの家庭教師で月に約5000ルーブル(約2万円)の副収入を得ている。
長女エレーナは極東大法学部の学生で、今年卒業予定である。彼女の目標は弁護士になることである。
一家全員の収入を合わせると1万7000ルーブル(約6万8000円)ほどになる。アナスタシヤは常日頃からお金を扱う仕事をしているだけに、節約も上手である。食費は4000ルーブルに抑え、電気、ガス、水道などの家の管理費に1500ルーブルを支払っている。一家は車を2台所有している。郊外に住んでいるために、どうしても車が必要なのである。(2001年06月)