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ロシア一般家庭の紹介

ユダヤ自治州ビロビジャンのクドリャフツェフさん一家紹介

夫/アレクセイ(27歳)税務署職員
妻/イリーナ (22歳)専業主婦
長女/アンナ(8ヶ月)

クドリャフツェフさん一家は、ユダヤ自治州のビロビジャン市に住んでいる。クドリャフツェフさん夫妻の出会いは6年前。アレクセイが親戚のうちに遊びに来ていた時、ディスコで知り合った。イリーナはアレクセイに一目ぼれし、彼がウラジオに戻ってから手紙を出し始めた。アレクセイも友人たちに説得され、そのうち返事を書くようになった。文通は1年ほど続いた。

アレクセイは大学卒業後、沿海地方ダリネゴルスクのホウ素工場で働いていたが、自分のアパートがなく、友人宅に居候していた。工場長は、結婚するという条件でアパートの提供を約束してくれ、二人は結婚した。この時、彼らに蓄えなどあるはずもなく、両家の家族も裕福とは言えなかったので、結婚式はとても質素だった。けれども、二人にとってとても楽しく、一生の記念となる式を挙げることができた。

二人は娘のアンナが生まれる直前に、ビロビジャンに引越した。アレクセイの給料の遅配が続き、育児にお金が足りなくなることは目に見えていたので、イリーナの親元に引越すことに決めたのである。イリーナの両親は経済的にも物質的にも若い二人を援助することができるので、実家の近くに住むようかねてから提案していた。

ビロビジャンに引越す前、アレクセイは下見にやってきた。彼は、税務署の就職ガイダンスに出席し、必要書類を提出してからダリネゴルスクに戻った。約1ヶ月後、内定通知が届いた。

アレクセイの給料は月に2300ルーブル(約8950円)と、それほど多くはない。しかし、今の職場には出世できるチャンスが多く、昇進すれば給料も上がる。生活は苦しいが、今のところ彼の収入で何とかやりくりしている。幸い、月に550ルーブルの安い家賃でアパートを借りることができた。一家の支出で大きな割合を占めているのが、ベビーフードやベビー用品の購入で、月に1000〜1200ルーブルほどになる。

しかし、ジャガイモ、野菜、肉、ミルクなど主な食料品はイリーナの実家から持ってくる。彼女の両親は、一家のために冬場のビン詰野菜、ジャム、コンポートなどを作ってくれるうえ、週に一度、ミルク、サワークリーム、バター、カッテージチーズなどの乳製品を届けてくれる。暮しは決して楽ではないが、クドリャフツェフ一家は自分たちは世界でいちばん幸福な家族だと考えている。(2000年11月)

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