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ロシア一般家庭の紹介

沿海地方ウラジオストクのヌイキンさん一家紹介

夫/セルゲイ(38歳)建築技師
妻/イリーナ(40歳)清掃員
長女/マリーナ(7歳)小学生
長男/ニコライ(2歳)

ヌイキンさん一家は最近まで2DKのアパートに住んでいたのだが、今ではそのアパートも彼らのものではない。ヌイキン夫妻は大の酒好きで、給料の大半をウォッカやワインに消費していた。一家のわずかな収入、月に夫が36万ルーブル(約8200円)、妻が8万ルーブル(約1800円)では食費もままならず、情け深い近所の人々が2人の子供らに食事を世話していたのだが、両親の方はお金をすべて酒に費やしていた。住居の買い付けをしている業者が一家のことを知り、ヌイキンさんのアパートを500万ルーブルで買取ることを提案した(現在では似たようなアパートが1億ルーブル)。夫妻は喜んでこの提案を受け入れ、そのお金で子供らにジャンパーそれぞれ20万ルーブルを、妻に142万ルーブルのオーバーを購入し、残りは食品、酒代といった細々としたものに消えてしまった。市内にアパートを失った彼らは、提供された修理の必要な老朽化した家のある遠方の村へ去っていった。その村から小学校まで歩いて約2時間かかるので、学校の新学期は9月1日から始まっているがマリーナはまだ登校していない。おそらく引っ越してもこの一家の生活はまったく変わらないだろう。(1995年11月)

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