母/タチヤナ(25歳)薬剤師
長男/ルスラン(4歳)
今年離婚したタチヤナは息子のルスランと2人暮らし。彼女は祖母から譲り受けた2DKの住居に住み、薬局で薬剤師として働いている。月給は約10万ルーブル(約3200円)。1ヶ月食べるだけでも30万ルーブル(約9600円)は必要である。彼女は現在の仕事に満足しておらず、もっと給料の良い仕事を探している。薬局での仕事は複雑で責任が重い割りには給料が少ないのである。前夫からの養育費は毎月4万〜5万ルーブル(約1600円)である。息子は母子家庭という理由で、無料で幼稚園に通っている。彼女は6、7、8月分の国家の育児補助を受け取ったが、全部で5万7000ルーブル(約1800円)だった。正式に母子家庭として登録するには、地区社会保障課に膨大な量の書類を提出しなければならず、かなりの時間が掛かる。タチヤナは食料を国営商店で購入している。また、両親の畑でとれた収穫で冬の準備をしている。今年薬科大学を卒業して就職したばかりなので、長期休暇はまだもらえない。(1994年12月)