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中国・琿春〜極東ロシア・マハリノ間を定期列車の第1便が運行

 12月17日、中ロ国境鉄道のマハリノ(沿海地方)〜琿春(中国吉林省)間を、定期列車の第1便が運行した。これにより、中国内陸部からザルビノ港を経由して、アジア太平洋地域に至る輸送経路の商用利用がスタートした。12月17日付で極東鉄道(ロシア鉄道極東支社)がプレスリリースで伝えた。
  石炭を搭載した40両編成の貨物列車は、ハバロフスク地方のチェグドムィンから、国境地点のマハリノ〜琿春間を通過し、中国国内に向かった。荷主は石炭大手SUEK傘下の「ウラルウーゴリ」である。極東鉄道は、年内にさらに2列車を運行予定だ。
  定期列車の運行により、中国からザルビノ港を経由して、日本、韓国といったアジア太平洋地域へとつながる輸送経路が確保されたことになる。同区間の当初の輸送量は年間200万dで(輸送能力は同300万d)、のちに800万d(うち450万dは対中輸出、350万dは国内貨物)まで拡大され、将来的には年間1500万dに達する見込みだ。
  マハリノ〜琿春間は、アジア太平洋地域と中国東北部をつなぐ国際輸送回廊「プリモーリエ2」の一部で、2000年から2004年にかけて、同区間を経由して4万dの貨物が輸送された。しかし、運営会社がインフラ整備を怠ったために、2004年には当局から運行を停止させられた。曽その後、2011年にロシア鉄道がインフラ設備を購入し、2012〜13年に改修を実施、今年8月には石炭をトライアル輸送した。
  中ロ国境鉄道としては、マハリノ〜琿春間のほかに、グロデコボ(沿海地方)〜綏芬河(黒竜江省)が挙げられ、18日には同区間でコンテナのトランジット輸送を行った。また9月には、ロ朝鉄道のハサン(沿海地方)〜羅津間が開通している。(12/17)

(週刊「ボストーク通信1025号より)




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