5月14〜16日、ロシアの農業代表団が訪日、日本との農業分野での協力の可能性を探った。本誌記者が取材した。
(中略)
今回の来日では、両国の農業次官が会談したほか、15日には農林水産省で第1回日露農業対話が行われた。同対話は昨年5月のAPEC食料安全保障大臣会合を受けてのもので、日ロ間では初めての開催となった。食料安全保障での協力を深めることが目的で、今後も継続される見込み。農水省によれば、ロシアはODA対象国ではないので農業ビジネスでの協力は民間企業が中心となって進められる見込みだが、今回、ロシア側から農業投資情報のディスクを渡された。また、新潟市の代表者も参加し、極東地域との農業分野での協力を提案するプレゼンテーションを行った。
今回のロシア農業代表団の訪日に合わせて、在日ロシア連邦通商代表部がビッグサイトで開催された食品素材・添加物展示会「ifia Japan」に出展し、極東の農業企業などの活動を紹介した。紹介されたのは「グリーン・アグロ」(酪農;沿海地方)、「メルシー投資グループ」(ウラジオストク港にターミナル「ペルボマイスキー」を所有し、韓国にトウモロコシの輸出も行っている;沿海地方;本誌989号に関連記事)、「ゼリョーヌィエ・リスチヤ(緑の葉)」(畜産や穀物・野菜栽培・加工の複合施設を建設する;沿海地方;本誌962号に関連記事)、「プリモルスキー・サハル」(製糖;沿海地方)など。
また、代表団は神奈川県の温室栽培企業を視察したほか、商社等を訪問し商談を行った。
(後略) (5/17)
(週刊「ボストーク通信995号より)