2月1日、東京ビッグサイトで開催された展示会「nano tech 2013」への出展に合わせて来日した国営ロスナノの代表団が、ロシアNIS貿易会と共催でロシア・ナノテク投資セミナーを行った。本誌記者が伝えた。
セミナーでは、ロスナノのグルデフ・プロジェクト部長が、同社の会社概要及び日本企業との協力の展望を説明した。また、ロスナノのプロジェクト会社でナノ関連製品の物流会社であるルスケムビオ(RusChemBio)のポプコフCEOと、同じくロスナノ傘下のワクチン開発会社「NTファルマ」のクジミチェワ・マネージャーが、それぞれ自社のプレゼンテーションを行った。
ロスナノはロシアでナノ産業を振興するために2007年に設立された100%国有の企業で、2011年に国家コーポレーションから公開型株式会社に改組された。近く10%の国家保有株が売却される見通しで、段階的に50%まで民営化される可能性がある。他方、海外のファンドなどでよく見られるGP/LPといった形態への改組も検討されているという(1月31日付ベドモスチ紙)。
同社は、2015年までにロシアのナノ産業を製品売上9000億ルーブル以上に育成するため、国内外の様々な分野のナノ関連事業に出資している。1月31日時点で2205件の事業申請があり、123件が承認され、一部は既に商業生産を行っている。これらの認可事業の投資総額は172億jで、そのうちロスナノは73億jを出資している。(後略)(2/1)
(週刊「ボストーク通信981号より)