10月18日、ロシア連邦首相付属外国投資諮問評議会の総会で、PepsiCo社のIndra Nooyi CEOとロストフ州のゴルベフ知事がPepsiCo社による同州での飲料工場建設に関する覚書に署名した。10月18日付でPepsiCoロシアのプレスリリースが伝えた。
ロストフ州には既に同社の食品工場があるため、物流上での利点がある。新工場の建設はNooyi氏が昨年発表した2012年までに10億jを投資する計画の一環だという。外国投資諮問評議会の総会でプーチン首相は、PepsiCoが投資計画を延期しなかったことに感謝の意を表している。Nooyi氏は「PepsiCoにとってロシアは鍵となる市場のひとつです。当社の目標は2015年までにロシアでトップとなる食品・飲料生産会社をつくることです」と述べている。ちなみに現在のロシア食品市場のトップ企業はビム・ビリ・ダン社である。ゴルベフ知事は「ロストフ州では現在、国内外の投資家にとって非常に良い環境が整っています。広く投資を呼び込むことは我々の経済政策の優先事項です」とコメントしている。
PepsiCoはロシアでは現在モスクワ州とロストフ州にポテトチップス工場を1つずつ、リペツク州にジュース工場を1つ、炭酸飲料工場をモスクワ州に2つ、サンクトペテルブルク市、サマラ市、エカテリンブルク市、ノボシビルスク市にそれぞれ1つずつ持っている。2009年のロシアでの売上は約20億jだった。投資会社ルネサンス・カピタルのザグボズジナ・アナリストによれば、2009年のロシアの炭酸飲料市場の規模は前年比3.8%減の23億jだったが、既に市場は回復してきている。調査会社Euromonitorは、ロシアの炭酸飲料市場は2014年末までには35%増の31億jになると予測している(10月18日付コメルサント紙)。(10/18)
(週刊ダーリニ・ボストーク通信869号より抜粋)