9月11日、プーチン首相はアルチャコフ・サマラ州知事と会談し、同州の社会経済状況について協議した。アルチャコフ知事は、同州経済の基盤となっている自動車メーカーAvtoVAZの業績が好調であることを報告し、政府の支援策が功を奏していることを強調した。9月11日付で政府公式サイトが伝えた。
AvtoVAZ社は金融危機の影響で販売台数を減らし、同社の2009年第1〜3四半期の赤字額はロシア会計基準で約900億ルーブルに達していた。政府がAvtoVAZに対する複数の救済措置を実施、提案してきた経緯がある。2010年3月から「廃車処理・新車買替奨励プログラム」が開始され、同プログラムを利用したAvtoVAZ車の販売が順調に伸びている。「政府の支援策と廃車処理・新車買替奨励プログラムのおかげで今年、AvtoVAZの販売台数は58万台に達するでしょう。2010年末にはAvtoVAZの経営が黒字になることが予測できます」とアルチャコフ知事。
アルチャコフ知事によれば、サマラ州全体で約320の企業がAvtoVAZからの発注によって活動しており、同社の本拠地であるトリヤッチ市以外でも10万人以上がAvtoVAZ関連の事業に従事している。また同知事は、AvtoVAZが再建計画を忠実に実施していることを強調した。「この困難な時期においてもAvtoVAZは生産設備の近代化を実施しています。今年、21億ルーブルを投じてコマツのプレスラインを導入し、本格的なプレス生産設備を稼動させました」とアルチャコフ知事。(9/11)
(週刊ダーリニ・ボストーク通信863号より抜粋)