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上院が加工乳に「牛乳」表示は不可の決定:業界は製造中止へ

 7月14日、上院で牛乳と乳製品の技術規定修正案が承認され、粉ミルクを還元して製造した製品は「牛乳」と表示出来ないことが改めて明確化された。7月19日付でdp.ruが伝えた。
 これまでの規定は2008年末に発効したもので、粉ミルクを還元して製造した製品は「牛乳」とは表示出来ず、「乳飲料(モロチヌイ・ナピトク)」とすることを義務付けていたため、牛乳加工業界から反発を受けていた。今回の修正案では技術規定が明確化されたが、やはり表示に関する義務付けは覆されなかった。この間「乳飲料」という名前で売られていた商品は消費者に受け入れられず、大手メーカーは生産量を減らしている。
 ロシア牛乳業界企業連盟のラビノフ執行取締役によれば、2009年上半期には生産された量の3分の2にあたる6万dの「乳飲料」が販売されずに転用または廃棄処分された。6万dは牛乳の総生産量の0.1%未満に過ぎない。下半期には同じく6万dが生産されたが、そのうちロシア北西部では1200dのみだった。現在、「乳飲料」が販売されているのは主に生乳生産が貧弱な極東地域となっている。
 2008年末の新技術規定発効までは、余剰生産牛乳は粉にして保存し、生乳が不足したときに粉ミルクを還元することにより需給バランスを調節することが出来るため、還元牛乳の役割は大きかった。2008年にロシアで生産された牛乳のうち13%がこのような還元牛乳だった。大手牛乳メーカー・ユニミルクのイサエフ取締役は「『還元牛乳』の表示が許されたなら生産を再開していただろう。だがまったく需要のないものに資金をつぎ込む気はない」と述べている。一方、還元牛乳が消えることは農場にとっては深刻な問題となる。ピスカリョフスキー牛乳コンビナートのジトマレフ営業部長は「我々が余剰牛乳を買い取らなければ、酪農家は牛を処分してしまうだろう」と指摘している。(7/19)

(週刊ダーリニ・ボストーク通信857号より抜粋)




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