イズベスチヤ紙など 2008/6/12
欧州統合問題を担当するネムィリャ・ウクライナ副首相は、ロシアのWTO(世界貿易機関)加盟問題について、「厳格な規律、特に駆け引きや論争解決についての透明性のある規律に基づく組織であるWTOに、我々の隣国であるロシアが加わることは大変重要だ。これはウクライナ国民全体にとっても有益なことになる。ウクライナとロシア2カ国のみならず、他の地域も含めてみたときに考えうる潜在的な力を、引き出すことができるのだ。ウクライナは今後、全力を挙げてロシアのWTO加盟を後押しする」と記者会見で言明した。
ウクライナは今年5月に自らがWTOに加盟して後すぐに、ロシアWTO加盟に関する作業部会のメンバーともなっている。
ロシアのWTO加盟問題に詳しい専門家は、「ウクライナはただ、今後協力をする意思があると言っただけであり、公式的な打診などはまだしていない。ロシア・ウクライナ間での2国間交渉はまだ時期尚早だ」と分析している。
ロシアは現時点で既に60カ国との間で、WTO加盟に向けた2国間交渉を終えている。政府では、今年末から来年初頭にかけての加盟実現を目指している。