コメルサント紙 2007/10/3
公開型株式会社(OAO)「メガフォン」北西支社は2日、ロシア初となる第三世代(3G)携帯電話通信網の商業運用を開始したと発表した。サービスはいまのところ、3.6Mbyte/秒の高速データ通信の提供に留まるが、専門家は2008年末までに、ペテルブルグ市で27万5000人が第三世代通信に移行するものとみている。
「メガフォン」北西支社では1日、連邦マスコミ・通信・知的財産保護監督庁(ロススビャジオフランクリトゥラ)から運用許可を取得して、IMT-2000/UMTS規格に則った高速通信サービスを提供開始した。
メガフォンでは30の基地局を設置し、ペテルブルグ市の中央区、ワシーリエフスキー島区、ターミナル駅やプルコボ空港、また近郊のプーシキン市に通信網を展開する。
テレビ通話など、第三世代(3G)通信で可能となる他のサービスについて、現段階でメガフォンからの発表はない。セルゲイ・ソルダチェンコフ社長によると、メガフォンでは2008年、他の地域でも3G通信網の展開を開始する予定だ。
分析機関「ルステレコム」によると、ペテルブルグ市を含むロシア北西連邦管区において、3G通信に対応した携帯電話はおよそ25万台で、うち17万台がメガホンに加入しているという。
他の携帯大手2社−「ビンムペルコム」と「モバイルテレシステム(MTS)」では、今のところ、3G通信はまだ試験段階にとどまっている。しかし両社とも、先を越されたことに焦りをみせてはいない。
「我々の3G通信網は現段階では試験段階にあります。全面的な展開は、今年10〜12月、設備納入の入札が完了してから開始することになるでしょう」(「ビムペルコム」ペテルブルグ支社エブゲーニア・アリョーシコ広報書記)
「我々も3G通信の開始に向けて準備を進めています。これは極近い将来に実現します。メガフォンがこの期間中、新規格を提供する唯一のオペレーターとなるからといって、競争で優位に立つことはないと私は見ています」(「MTS」北西管区イワン・ゾロチェフスキー所長)
「ルステレコム」のユリヤ・ブリュクビナ所長は2008年末までに、北西連邦管区では30万人(うち、ペテルブルグで27万5000人)が3G通信を利用するようになると予測し、メガフォンは2008年末まで、3G通信市場のシェア65%を確保するとみている。