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ロシア一般家庭の紹介

モスクワの「ブドキンさん一家」 紹介 月刊「ロシア通信」2013年8月号掲載


ママ ラーダ    49歳 アーティスト  長女 リュボーフィ 25歳 IT企業勤務  次女 イオアンナ 22歳 求職中
祖父 ボリス 75歳  祖母 アーラ 72歳

 モスクワのリャザン地区に住むブドキンさん一家は5人の大家族です。住まいは2DKのアパートで、アーラおばあちゃんとボリスおじいちゃんは冬の間だけ一緒に暮らしますが、暖かい季節はモスクワ郊外のダーチャのほうがいいそうです。
 パパとは別々に暮らしているので、一家の中心はママのラーダです。彼女はフリーランスのデザイナーでアーティストです。長女のリュボーフィは“I-Teco”というIT企業で働いています。次女のイオアンナは学校を卒業したばかりで、今は仕事を探しています。ボリスおじいちゃんとアーラおばあちゃんはもうずっと前から年金暮らしです。
 家族の趣味は多様で、例えばママは散歩が好きでモスクワ市内にお気に入りの場所がいくつもあります。いろんな美術展に足を運んだりもします。
 おじいちゃんとおばあちゃんはダーチャでのあれこれが一番の楽しみです。特におばあちゃんは菜園の手入れ、おじいちゃんは釣りが好きです。釣った魚は自分で料理して家族にふるまったりしますし、魚以外にもいろんな料理が得意です。
 リュボーフィはとても活動的で、いろんな国を旅行したり、自転車でツーリングに出かけたりもします。一方で、ビーズ細工を作ったり、ママと同じように美術館や劇場、映画館へ行くのも好きです。彼女は友達が多く、だいたいいつも大勢の仲間に囲まれています。
 イオアンナは日本のファッションに夢中です。彼女はモスクワで行われるジャパンカルチャー関連のイベントには、ほとんど全部出かけています。手作りが好きで(自分用にですけど)、気に入った洋服はスタイル画を描いたりもしますし、写真にも興味があります。時々、姉とその友人たちと一緒に劇場や映画にも行きます。
 ブドキン一家は去年、新しいアパートに引っ越したのですが、それはおかしな一日でした。引っ越しの日、ママは新居まで隣の人に車で送ってもらって、イオアンナはひとりでリュックを背負って新居に向かいました。おばあちゃんは古い部屋でトラックを待っていました。ママとイオアンナは新居で、延々、一日中おばあちゃんと荷物を待ちましたが、結局トラックがやってきたのは真夜中だったのです。ママとイオアンナは一日中、椅子がひとつあるだけの空っぽの部屋で、遊んでいたわけです。イオアンナは今でもこの日のことをよく覚えていて、ママと前よりずっと仲良くなれたと言っています。
  ママはそろそろ再婚したいし、新しい仕事もみつけたいと思っています。リュボーフィは仕事でヨーロッパに行きたいそうです。イオアンナはまずちゃんと仕事に就いて、それからいろんな国に旅行に行きたいのですが、何よりまず日本とフランスに行ってみたいそうです。

 

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