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ロシア一般家庭の紹介

ペルミの「キリルとエミリー」 紹介 月刊「ロシア通信」2013年4月号掲載

婚約者 キリル 24歳 脚本家志望  エミリー 24歳 ビデオ・ブロガー

―お仕事は?
 2人とも大学でジャーナリストの勉強をして一旦は業界に就職しました。でも私たち、すぐにこの職業に失望してしまったんです。お給料はよくないし重労働で、それなのに責任はとても重い。そして他人に、時にはモラルに反するような訊きづらい質問をしなきゃいけないし。
 デザイナーとかコピーライターとか、いろいろやってみたけど、今はウェブ開発サービスの会社で働いています。私はビデオブロガーになりたいんです。スポンサーとか関係なく正直に言いたいことをしゃべるんです。
 キリルは広報関係の仕事の傍ら、今は「Jameson First Shot」(ショートフィルムコンテスト)に応募するためにシナリオも考えています。残念ながらロシアでは作家やシナリオライターでは食べていけないんですけどね。

―どうやって知り合ったんですか?
 キリルがこの街に引っ越してきて、すぐに注目の的になったんです。黒いコートを着てアイメークまでして、ビジュアル系のスターみたいで、女の子たちはなんとか彼の目にとまろうと必死になりました。最初、私には彼が恋愛をもて遊んでるみたいで気に入らなかったんです。でもちゃんと2人でしゃべってみたら、彼の声にすっかり夢中になってしまって、それからの出来事はまるでクラシックな恋愛映画みたい(笑)。私はスパイみたいに彼との偶然の出会いを必死で演出したり、メモをこっそり投げたり。ま、キリルはまったく鈍感で、私のサインに気づくのに何ヶ月もかかりましたけど。でも結局、私たちはお互いを見つけました。大学1年生のときのこの偶然の出会いが私たちの人生を変えたんです。

―2人の生活や趣味について聞かせてください。
  私たちはなるべくつつましい生活をしようとしてるんですけど、なかなかうまくいきません(笑)。経済的な問題は一緒に解決します。生活費も2人で。家事の分担は、私が料理と洗濯、彼が掃除と食器洗い。
  私はロリータファッションが好きなんです。家の中はリボンや靴の入った箱だらけ。でもキリルは私の趣味を尊重してくれますし、インテリアや着るものは好きにさせてくれます。それに、私たちはとても趣味が合うんです。以前は2人ともジャーナリズムに興味があってよく議論したりしました。それからデザイン。彼は絵が上手で、私も手仕事は得意なんです。今また2人の趣味が一致して、私はビデオブロガーで彼はシナリオライターを目指しています。彼は映画に詳しいし、私も今映画の撮り方を勉強してるし、私たちはいつでもタンデムなんです。

―2人の将来の計画は?
 お互いの目指す仕事を見つけたので、今のところ、将来のプランは全部これに関係することです。私はもっと撮影の経験を積みたいし、彼は芸術に関わる仕事だけで食べていけるようになりたいと思ってます。でも、2人がどういうキャリアを積んでいくかとは関係なく、私たちはずっと一緒です。だって本当の自分の愛をみつけることほど素晴らしい幸せはありませんから。


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