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ロシア一般家庭の紹介

沿海地方ウラジオストクのポポフさん一家紹介

夫/イーゴリ(41歳)自動車部品販売会社経営
妻/エレーナ(38歳)専業主婦
長女/オクサーナ(18歳)

イーゴリとエレーナの出会いは、学生時代、たまたま出かけたディスコ。二人は、イーゴリが船員養成大学を卒業するのと同時に結婚。彼は極東海運(FESCO)に入社し、結婚後まもなく生まれた娘と妻を養うため、懸命に働いた。1992年に退職するまで、タンカーの乗組員として、様々な国を訪れた。彼はこうした経験を生かし、自分でビジネスを始めることにした。当時のウラジオストクは日本から中古車を持ち帰るビジネスが盛んであった。そこで、自動車の部品を輸入し、メンテナンスを行う会社を友人たちとともに立ち上げたのである。

彼はロシアで車の盗難が多いことに目を着け、盗難対策を施す機器の販売と取り付けを始めた。中国製の安い機器が出回るなか、値段は高いが性能の良い米国製や台湾製の商品を販売することで、比較的所得の高い、高級車の所有者から信頼を得ることができた。その後、日本製、米国製のカーオーディオ、盗難防止用の窓ガラスフィルムの輸入販売で成功し、今では、ウラジオ市内で4ヶ所のサービスセンターを持つまでに至っている。

イーゴリの月収は約3000ドル。エレーナは大学卒業後、夫の仕事を手伝うこともあったが、子育てと家事に専念していた。長女オクサーナは昨年、金持ちの子弟が集まることで知られる極東大のロ米学部に入学した。イーゴリは娘を米国に留学させるつもりで、そのための費用を準備している。

1ヶ月の支出は通常約1500ドルで、これには、家賃(4DKのアパート)、光熱費、食費、娯楽費などが含まれる。オクサーナの小遣いは月に200ドル。年に2週間は、家族で旅行しており、国内の親戚のところを訪ねたりするほか、東南アジアを旅行することが多い。現在ウラジオ市郊外に一戸建ての家を建築中で、まもなく完成する予定になっている。(2003年04月)

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