12月19日、毎年恒例のプーチン大統領と国民の直接対話「ウラジーミル・プーチンとの今年の総括」が行われた。経済とウクライナ関連の発言を中心にまとめた。(中略)
ウクライナ問題については、クルスク州をウクライナ軍から解放する予定だが、その正確な時期は言えないと述べた。ウクライナと前提条件なしに対話を行う用意があるが、交渉はイスタンブール合意と現在の情勢に基づいたものにすべきであり、ウクライナ側も対話と妥協に向けて開かれた姿勢で臨むべきだという。イスタンブールで和平についてほぼ合意していたが、ジョンソン英首相がやってきて「ウクライナは最後の一人になるまで戦うべきだ」と述べ、ウクライナが態度を翻して交渉が流れたという。また、ウクライナとのガスのトランジット輸送契約の延長はプーチン大統領は和平交渉の用意はあるが、(任期が切れた後も選挙を行わないままとなっている)ゼレンスキー大統領の正統性を認めていないことに言及した。そのため、和平後にゼレンスキー氏は海外に亡命し、ロシアはウクライナ最高議会(国会)やステファンチュク同議会議長を窓口としてウクライナと交渉することをプーチン氏は想定しており、今回、これをトランプ氏にも示した形になったという(12月19日付コメルサント紙、12月20日付RBC Daily)。(12/20)
(週刊ボストーク通信1562号より)