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ルーブル安で冷え込む極東ロシアの中古車ビジネス

  昨年秋以降に加速したルーブル安により、日本からの中古車輸入ビジネスが厳しい局面を迎えている。1月27日付でコンクレント紙が伝えた。
 パシコ極東税関長によれば、2014年の極東の自動車輸入台数は15万7137台で、前年の22万3727台から30%減少した。このうち、乗用車は28%、トラックは45%、バスは40%減少したという。
 この数字は新車と中古車を合わせたものと見られるが、日本の財務省貿易統計によれば、2014年の日本のロシア向け中古乗用車の輸出台数は11万9606台(前年比24%減)、輸出金額は817億1146万円(同15%減)だった。日本や韓国から極東への新車輸出も少なからず減少した可能性がある。
(中略)
 ウラジオストクの大型中古車市場「グリーンコーナー」では、現在は旧相場で仕入れた在庫の大部分がはけ、新相場での搬入はわずかなので、自動車が少なくなっているという。日本で買い付けた業者も、現在の為替相場では売れないため、保税のまま抱えるか日本に置いたままにしている。日本での買い付けがないので、同じ極東の業者間での横売りが活発化しており、相場は上昇しているという。
 こうした中、今後はロシア市場が日本の価格について行けなくなり、ダメージカーや走行距離の長い自動車など、安いものにシフトせざるを得ないと見る向きもある。こうした自動車は、ウラジオストクで通関後に修理されたり、走行距離メーターを巻き戻されたりして販売されるという。(後略)(1/30)

(週刊ボストーク通信1079号より)




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