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ロ中コンソーシアムがモスクワ〜カザン間高速鉄道の設計を受注:建設設備も中国製か

 2018年のサッカーW杯に向けて建設されるモスクワ〜カザン間高速鉄道の設計を、ロ中の企業コンソーシアムが受注した。4月30日付で公開型株式会社「高速鉄道」(国営ロシア鉄道の子会社)が伝えた。
 受注額は200億ルーブル。選定は入札で行われたが、応札したのはロ中コンソーシアム1組だけだった。コンソーシアムに参加しているのは、設計会社「モスギプロトランス」(バム鉄道をはじめとする鉄道インフラの設計の実績を持つ)、設計会社「ニジェゴロドメトロプロエクト」(ニジニ・ノブゴロドやカザン等で活動する設計会社で、サッカーW杯に向けて延伸工事中のニジニ・ノブゴロド市の地下鉄の設計も請け負っている)、中国の大手鉄道設計会社「中鉄二院工程集団」(CREEC)の3者。
 モスクワ〜カザン間高速鉄道は、全長770kmで、最高速度は時速400km、両都市間の移動時間は現在の14時間から3時間半に短縮される。事業総額は1兆685億ルーブルと見積もられており、ロシア鉄道は自らは3841億ルーブルを負担し、残りの6844億ルーブルはコンセッション会社が負担して輸送会社から徴収することを提案している。
(中略)
 5月8日には、習近平主席とプーチン大統領立会いの下で、ロシア運輸省、中国国家発展改革委員会、ロシア鉄道、中国鉄路総公司の4者が、モスクワ〜カザン間高速鉄道の建設に関する覚書を締結した。関係筋によれば、協力スキームの具体的な数字は未定ながら(年内に決定する)、中ロは合弁のコンセッション会社を設立して建設・運営を行う予定で、建設に際しては少なからず中国製の設備が使用され、ロシアは国産品にそれほどこだわることができなくなる。少なくとも、ロシアで生産されていない部品や設備に関しては、全て中国製品が使用されるという。(後略)(5/8)
(週刊ボストーク通信1092号より)



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