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スポンサー減少に揺れるロシアサッカー:イタリア人監督への給与支払いが遅延

 11月13日、ロシアサッカー同盟(RFS)のステパーシン理事(前会計検査院議長)は、スポンサー減少による資金難からファビオ・カペッロ・ロシア代表監督への給与支払いが滞っていることを明らかにした。11月13日付でRBC Dailyが伝えた。
 カペッロ氏は、ACミランやレアル・マドリードといった世界的強豪クラブを率いた実績のある監督で、ロシアでは2012年から代表チームの監督を務めている。契約年棒は推定700〜800万ユーロ。支払い遅延の生じている期間については2ヶ月未満〜5ヶ月と報道によってばらつきがある(11月11日付ベドモスチ紙)。RFSのボロビヨフ事務局長は支払い遅延が生じていることについて否定しない一方、具体的な金額については公表しなかった。
 複数のRFS関係者は、これは大手スポンサーから代表チームへの支援が止まっているためだと説明している。フルセンコ前会長時代(2010〜12年)、RFSにはガスプロムを筆頭に、投資会社「ナフタ・モスクワ」のスレイマン・ケリモフ氏、石油会社「ルクオイル」のレオニード・フェドゥン氏、投資会社「USM Holdings」のアリシェル・ウスマノフ氏といったスポンサーとなる大手企業家のプールが形成され、2012年にはガスプロムから約2000〜3000万j、ケリモフ氏から約1000万jの支援があった。しかし現在は両者ともスポンサーから降りているという。
?(中略)
 11月13日付ベドモスチ紙社説は今回のニュースを、経済制裁とルーブル下落による大手スポンサー企業の資金繰りの悪化と関連付けて解説した。同紙は、外貨での支払いが難しくなると、2018年W杯に向けて選手や監督の“輸入代替”が進むかもしれないが、資金不足の中でロシアサッカーを育成するのは難しく、政府が力を入れる愛国主義の強化がつまづく可能性もあると指摘した。(11/13)
(週刊「ボストーク通信1068号より)




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