JSNトップページ > ニュース記事

最新ニュース

米衣料「トミーヒルフィガー」がロシアで直営店を展開へ

 米カジュアルブランド「トミーヒルフィガー」(TH)の運営会社である米「Phillips-Van Heusen Corporation」(PVH)が、ロシアにおけるTHのフランチャイジー「ユニレト」社から、モスクワの既存店のテナント権と運営権を買い取った。12月18日付でベドモスチ紙が伝えた。
  ロシアでは、TH販売店は、モスクワ、サンクトペテルブルク、ロストフ・ナ・ドヌー、ソチ、エカテリンブルグ、ノボシビルスクに計30店舗あるが、PVHはモスクワにある6店舗の運営権を買い取った(12月18日付プライム通信)。ユニレト社の実績に対するPVH側の不満はなく、成長を続けるロシアの衣料品市場に対応すべく、一大消費地であるモスクワの市場を自ら掌握する意向だ。同社は今年8月にモスクワ市内に旗艦店をオープンしている。なお、PVHの直営店となることで、商品の店頭価格が変更されることはないという。また、モスクワ以外の都市の店舗は引き続きフランチャイズ形式で運営される。
  専門家は、THブランドを自力で展開するというPVHの戦略は妥当であると評価した上で、進出手続の煩雑さやロシア市場について知識がないことを理由に、ロシア進出に二の足を踏んでいた外資アパレルブランドが、ロシアのWTO加盟により、フランチャイズを選択せず自力で展開するケースが増加しつつあると分析している。既にHugo Boss、プラダ、エスカーダといったブランドが、フランチャイズ方式から直営方式へ切り替えた。THのロシア進出は2001年で、当初からリテール大手のユニレトと提携して展開してきたが、PVH自身がロシア市場の特徴を理解し、ビジネスの基盤も固まったため、いよいよ自力でブランド展開する段階になったと言える。(後略)(12/18)

(週刊「ボストーク通信1025号より)




page top