JSNトップページ > ニュース記事

最新ニュース

ロシアの極東のウラジオストクでマツダとソラーズの合弁工場が始動

 9月6日、ウラジオストクでプーチン大統領の立会いの下、マツダとロシアの自動車大手ソラーズの合弁工場がソラーズ極東工場内で始動した。同日付でマツダがプレスリリースで伝えた。
  記念式典にはソラーズのシベツォフ社長やマツダの山内代表取締役会長の他にも、日本側からは枝野経済産業大臣と原田駐ロシア日本国特命全権大使、ロシア側からはプーチン大統領、シュワロフ第一副首相、ミクルシェフスキー沿海地方知事らが参加した。
  プーチン大統領は「この事業はロシアの自動車産業や地元経済にとり大きな意味を持つ。地元の人々にとっても有益なものだ。彼らはこのような自動車(日本車)に慣れている。違いは、今度は(中古車ではなく)新車を得ることになるということだ。この事業により我が国の自動車生産の水準や品質が高まり、製造の文化が発展する」と述べた。また、ロシア欧州部への鉄道輸送料補助に関しては「事業の経済性を保証するために、事業が自分の足で立てるようになるまでの間はロシア欧州部への鉄道輸送料を補助する」と約束した(9月7日付コメルサント紙)。
  合弁工場の運営会社は9月に設立されたばかりのMazda Sollers Manufacturing Rus。同社はマツダとソラーズの折半出資会社で、投資額は250億円、従業員数は約3000人。代表取締役はソラーズ極東のコルネイチュク代表取締役が兼任する。本格的な生産は10月からスタートする予定で、当初の生産能力は年間5万台で、車両組立ラインのみのセミノックダウン方式。将来的には車体及び塗装工場を新設し、年間10万台規模に拡張される可能性がある。生産される車種はマツダのクロスオーバーSUV「CX-5」と新型のセダン「マツダ6」(日本名アテンザ)。
  生産は工業アセンブリ措置協定の枠内で行われるため、工場は4年半後にはフルサイクル生産に移行しなければならない(工場の立地が後進地域の極東であるため特例として条件の緩やかな旧版の協定が適用)。シベツォフ・ソラーズ社長によれば、今後は現地生産率を引き上げるために、日本のプラスチック部品、ガラス、サスペンション、カーエレクトロニクスなどのメーカーを誘致する予定。(後略) (9/7)

(週刊「ボストーク通信961号より)




page top