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ロシア極東のナホトカで石油化学コンビナートの定礎式:中国のポリマー輸入で15%のシェア獲得へ

 9月6日、ナホトカ近郊に建設される国営石油大手ロスネフチの石油化学コンビナートの定礎式が行われた。同日付でロスネフチがプレスリリースで伝えた。
  コンビナートではポリプロピレン、低密度及び高密度のポリエチレン、モノエチレングリコール等の石油化学製品を生産する。原料はロスネフチ傘下のアチンスク製油所(クラスノヤルスク地方)、コムソモリスク製油所(ハバロフスク地方)、アンガルスク石油化学会社(イルクーツク州)から供給される。
  コンビナートの年間生産能力は340万d(原料処理量ベース)で、熱分解設備の処理能力はエチレンで年間140万dであるなど、一部の設備は世界最高水準の物が設置される予定。生産技術のライセンサーとして世界的なトップ企業らが選ばれたという。建設には三井物産や丸紅も参加を呼びかけられている。
  ロスネフチは沿海地方に石油化学関連施設を建設することを2007年に決定したが、その後、計画は変更や延期を繰り返し(当初は製油所を2012年に始動させる予定だった)、同社が本当に事業を実現する気があるのか疑問視する声も出ていた。今回の式典に際しての発表では、コンビナート第1期の始動は2017年第1四半期、投資金額は1730億ルーブル。製品の8割は海外に輸出され、2030年には中国のポリマー輸入量の15〜16%のシェア獲得を目指す。中国はロシアが輸出するゴムの75%の買手であり、ロシアの化学製品の大口顧客となっている(9月7日付RBC Daliy)。(後略) (9/7)

(週刊「ボストーク通信961号より)




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