7月11日、ワイヤーハーネス製造大手の矢崎総業がロシアの同業インダストリアル・ボルガ・カンパニー(ООО Индустриальная волжская компания；IVC)の株式100％取得に関する契約書を締結した。7月12日付で矢崎総業プレスリリースが伝えた。
ワイヤーハーネスは自動車用の電線で、1台につき2〜3km分が用いられる。
IVCは、テレビ・通信機器部品メーカーの有限責任会社プロムイノバツィイの傘下企業で、2007年にニジェゴロド州ゴロデツ市(沿ボルガ連邦管区)に工場を建設した。現在の同社売上の98％はAvtoVAZ向けのワイヤーハーネスで、同製品はLada PrioraやLada Grantaに使用されている。同社の今年の売上見込は3500万ユーロ。
今回の買収により、IVCは8月を目途にYazaki Volga LLCに社名変更となる。同社のゴルベフ代表取締役によれば、今後のAvtoVAZの新モデル車の生産にも参画していく意向。また、矢崎総業の技術や経営手法を取り入れることで企業としての成長も期待できるという。買収による経営陣の交代はない模様。矢崎総業にとってはYazaki Volgaはロシアで初の拠点となる。 (後略)
（週刊「ボストーク通信954号より）
