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ロシア人の生活意識−世論調査

 世論調査会社レバダ・センターが6月1〜17日にロシア人の生活意識に関する世論調査を行った。7月3日付で同センターが伝えた。
  調査対象は18歳以上の国民1525人。結果は下表の通り。今年の調査ではこれまでよりも最も肯定的な回答をした者が増えていることが分かる。
  他方、ロシア人の家計は必ずしも安定していないとの見方もある。調査会社Nielsenによれば、ロシア人の69%が現在は買い物をするのに適した時期ではないと考えているものの、貯金がある者は全体の3割強しかいない(世界平均は約5割)。今年は消費者金融の利用が伸びていることも指摘されている。また、調査会社BCCによれば、「買い物をすると幸せを感じる」と答えたロシア人は42%で、20%台の日本や欧米諸国よりも高く、ブラジル(40%)と同水準。
  専門家らによると、近年ロシアの消費者は、食品では低価格品と高級品に志向が二極化し、電子製品ではミドルクラスから「ミドルプラス」クラスへとやや高級志向に移る傾向があり、全体としては、食品で節約して衣服や電子製品を買うようになってきているという。また、経済の先行きが不透明とは言え、ロシア人はカネよりもモノを信用しているので、銀行に預金をするのは逆に危険だと考えており、しかし他に使い道もないので耐久消費財などの購入に充てているとの意見もある。コメルサント・ジェニギ誌では、「Xデーに備えようにも、ロシアでは実質的に毎日がXデーなので意味がない。それよりも小さな幸せを買ったほうがよいと大部分のロシア人は考えている」と指摘する(7月2日付コメルサント・ジェニギ)。(7/3)

(週刊「ボストーク通信953号より)




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