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プーチン氏がロシア大統領選に当選:政府再編の準備開始

 3月4日に行われた次期大統領選でプーチン現首相が得票率63.6%で当選した。これにより、同氏は今年5月からロシア連邦の大統領に復帰、6年間の任期を務める。選挙結果と政府再編に向けた動きをまとめた。

プーチン氏の圧勝に反対勢力の抗議運動は失速か
 
  3月7日、中央選管は今回の大統領選挙の成立を認め、集計の最終結果とプーチン首相の当選を下記の通り発表した。

ウラジーミル・プーチン氏(現首相):
4560万2075票、63.6%
ゲンナージー・ジュガーノフ氏(共産党):
1231万8353票、17.18%
ミハイル・プロホロフ氏(無所属):
572万2508票、7.98%
ウラジーミル・ジリノフスキー氏(自由民主党):
445万8103票、6.22%
セルゲイ・ミローノフ氏(公正ロシア)
276万3935票、3.85%

投票率:65.34%
(有権者1億986万331人中、7178万800人が投票)

  就任式は5月7日の予定。次期から大統領の任期は、これまでの4年から6年に延びるため、次回の大統領選挙は2018年になる。また、連続で2期務められるので、現在59歳のプーチン氏は今後12年間、2024年まで大統領を務め続ける可能性もある。
  野党陣営や監視者団体、またプーチン首相自身も選挙で違反があったことを認めており、調査が行われている。しかし違反の規模は小さく、大勢に影響はないと見られている。
  投票日翌日の3月5日にはモスクワのプーシキン広場で、3月10日には新アルバート通りで反対派の大規模な集会が開かれたが、12月の下院選の結果をめぐり行われた集会ほどの盛り上がりは見られなかった。10日の集会の参加者は、警察の発表によれば約1万人(主催者側によれば2万5000〜5万人)で、開催申請時の予定数5万人を大きく下回り、この種の反対集会としては12月以降もっとも参加人数が少なかった。反対派政治団体「民主的選択」のミロフ代表は、選挙では間違いなく不正はあったと指摘しながらも、「大統領選後、反対派の間では悲観的な気分が広がっている。今回の選挙では独立系も含む多数の監視組織が参加したこともあり、プーチン氏が“公正に勝った”との確信を抱いた者もいる。反対派は、公正な選挙や政治犯解放の要求などの抽象的なスローガンを掲げるばかりで、自分たちの候補を擁立し選挙に備えて結集するということをしなかった。一方、プーチン氏は大統領選という具体的な目標に向かって活動した」と述べた(3月7日付RBC Daily)。
  他方、10日の集会では、参加者らはこれまでの活動による成果はあったと主張した。政治団体「正義の事業」の元議長であるゴズマン氏は「人々は集会に出て『プーチンよ、去れ』と要求したが、結局彼は去らなかったのだから、反対派が敗北したと思う人もいる。だが、集会がなければメドベージェフ大統領が政治改革を打ち出すこともなかっただろう」と指摘した。反対派によれば、今後しばらくは大規模な集会の開催はなく、次回はプーチン氏が大統領に就任する5月7日近くとなる見込み(3月11日付ベドモスチ紙)。(後略)

(週刊「ボストーク通信937号より)




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