JSNトップページ > ニュース記事

最新ニュース

ロシア大統領選はプーチン氏が当選:得票率約64%

 3月4日、ロシア全土で次期大統領選挙が行われた。開票率99.6%の時点で、プーチン氏の得票率は63.69%で、同氏が決選投票を待たずに当選した。中央選管のチュロフ委員長は速報値に基づき、プーチン氏が大統領に選出されたと発表した。3月5日付でノーボスチ通信が伝えた。
  開票率99.6%時点での各候補の得票率は次の通り。なお、99%以上が集計された段階での投票率は、昨年12月の下院選より5ポイント高い65.3%だった。

ウラジーミル・プーチン氏(首相):
               63.69%、4500万票超
ゲンナージー・ジュガーノフ氏(共産党):
               17.19%、1200万票超
ミハイル・プロホロフ氏(無所属):
               7.88%、550万票超
ウラジーミル・ジリノフスキー氏(自由民主党):
               6.23%、440万票超
セルゲイ・ミローノフ氏(公正ロシア):
               3.85%、270万票超

  プーチン氏は4日夜、メドベージェフ大統領と共に、クレムリン近くのマネージ広場で行われた支持者集会に姿を現した。メドベージェフ大統領は「我々のプーチン候補が首位を占めている。我々が勝利することに疑いはない。この勝利は国にとり、われわれ一人一人にとり必要なものであり、誰にもこれを渡すつもりはない」と述べた。プーチン氏は、「我々は勝った!我々は開かれた公正な戦いで勝利した!皆さん、ありがとう!これは単なるロシアの大統領選挙ではなく、我が国にとって極めて重要なテストだった。これは政治的成熟と独立を試すテストだった」と述べた。
  ちなみにプーチン首相は3月2日、海外メディア6社(朝日新聞、仏ルモンド、伊レプブリカ、加グローブ・アンド・メール、英タイムス、独ハンデルスブラット)の編集長らと会談を行った。その中でプーチン氏は、大統領に当選したら首相ポストはメドベージェフ現大統領に提案すると述べた。
  日本との関係について同氏は、「日本との経済・貿易のつながりが大幅に拡大してほしいと思っている。近年、両国の関係はエネルギーや先端技術の分野で大きく前進した。自動車分野で前進したことも非常に喜ばしい。日本企業はロシアに高技術で最新の生産拠点をいくつか開設した。両国のつながりは発展すると期待している」と述べた。
  領土問題については、「我々は日本との領土問題を解決することを強く望んでいる。両国にとって受け入れられる形で解決したい。<…>相手の国を単なる隣人ではなく、経済や交流を発展させたい誠実な友人であると受け止められるような状態に至ることが必要だ。そうすれば領土問題の解決は二次的なものとなり、妥協案を受け入れやすくなる。<…>中国との国境問題の解決のために、我々は40年も交渉を行った。妥協案を見つけることができたのは、現在のような水準と質の関係を中国と築けたからだった。<…>交渉に勝ち、負けないためには、相手を打ち負かすことを求めてはいけない。受け入れられる妥協案として“ヒキワケ”を手に入れなければならない」と述べた。また、1956年の日ソ共同宣言には和平条約が締結されればソ連は日本に2島を返還する旨が書かれていることを指摘した。日本にとって“ヒキワケ”は2島では不十分だと述べた記者側に対し、プーチン氏は「あなたは外務省の人間ではないし、私はまだ大統領ではない。私が大統領になったら、両国の外務省を集め、“ハジメ”と言うことにしたい」と述べた(3月2日付ロシア政府公式サイト)。

(週刊「ボストーク通信」936号より)




page top