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ロシア極東でも新車に乗り換えの動き

  極東での新車販売が伸びている。2月13日付でアフトスタット、2月17日付でベドモスチ紙がそれぞれ伝えた。
  アフトスタットが発表した極東の2011年の新車売上台数は別表のとおり。この他、7位以下には、双竜、スズキ、起亜、レクサスが続いた。
  極東連邦管区全体では2011年、2万4112台の新車乗用車が売れた。伸び率は前年比80.5%増と、国内平均40%増の2倍となっているものの、台数ベースでは国全体(248万台)のまだ僅か1%に過ぎない。なお、構成主体別に見た場合、新車登録数が最も多かったのは沿海地方で7288台、2位にハバロフスク地方の6504台、3位はアムール州の4041台だった。
  一方で、中古車の販売台数は、新車の約10倍となる22万5400台で、国全体の市場の5.6%を占めている。
  しかしながら、ロシア政府が国内自動車産業の保護政策として2009年に中古輸入車に対する関税を引き上げたため、極東でも中古車離れが進み、新車に乗り換える動きが顕著になってきているという。自動車情報サイトAuto-dealer.ruのダツキフ代表取締役は、「(中古車は)かつて車体価格が1万〜1万5000j、関税額が3000〜5000jだったが、関税引き上げ後はこれが車体価格と並ぶほどの水準になった。それ以降、中古車の供給量が落ち、現地のユーザーは左ハンドルの外国ブランド車に乗り換えるようになった。2010年まではディーラーもメーカーも極東を市場とは見ていなかった」と指摘する。
 この状況で、ヨーロッパロシア(ウラル以西)地域から極東に向けて輸送される新車乗用車の数が増加し、同地域で新車を扱うディーラーも増えてきている。2012年には国内大手ディーラー・ロルフグループ傘下のロルフSCSが、極東のディーラー向けに左ハンドルの三菱車を毎月各500台供給する予定。同社のクラチコフスキー取締役によれば、最近は極東からの発注が目立って増えてきているという。(後略)

(週刊ボストーク通信934号より)




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