JSNトップページ > ニュース記事

最新ニュース

沿海地方で車検機関の汚職取締り:中古日本車が受難か

 4月下旬、車検の際に賄賂を要求されるとして沿海地方の自動車愛好者らが同地方の国家道路交通安全局(GIBDD)告発キャンペーンを開始した。運動は大きな反響を呼び、政府当局による取締りが強化され汚職が摘発されたが、副次的な結果として、右ハンドル仕様の照明設備の日本車が車検を通りにくくなる可能性が生じることになったという。現地の報道をまとめた。
  4月20日、車検業者への賄賂の支払が恒常化していることを不服とする自動車愛好者らが、所轄機関であるGIBDD沿海地方管理局の上層部更迭と、支払った賄賂の返金を求めてインターネットで署名運動を開始した。自動車愛好者らは極東連邦管区大統領全権代表部にも、賄賂を6000〜7000ルーブル支払わないと車検を通してもらえないと苦情を申し立てた(正規料金は税金300ルーブル+検査料450ルーブル)。その結果、イシャエフ全権代表の指揮の下で検察局によるGIBDDの捜査が行なわれた(5月6日付極東連邦管区大統領全権代表部プレスリリース)。
  検察局の調べにより、沿海地方のいくつかの市町村では、GIBDDが車検業者を然るべき形で管理しておらず、そのため収賄や検査の不備が多発していることが明らかになった(5月6日付Prima Media)。また、ダリキン沿海地方知事の指揮により行なわれた捜査では、車検サービスを行なう3つの民間業者が、違反した「見せしめ」に業務ライセンスを剥奪された(5月6日付沿海地方政府プレスリリース)。
 今回の不満噴出の背景には、もともと車検制度が形骸化していたということがある。(後略)

(週刊ダーリニ・ボストーク通信895号より抜粋)




page top